サメ軟骨製品が、がんを治癒するという証拠はないと、科学的な裏付け有り

驚異のサメ軟骨、サメの防がん作用など、主にがん予防に効果があると宣伝されているのが、サメの軟骨です。ガン予防に効果あるとされるサメの軟骨ですが、研究者の息子がサメ軟骨の販売会社を設立していたこともあり、果たしてガン予防の効果はあるのでしょうか。

ガンは少し大きくなると,新生血管造成因子を出して新しい血管を作り、そこから栄養と酸素を補給し増殖します。このときガン細胞の新生血管を破壊すれば、増殖を阻止できます。

そこでサメの軟骨が、新生血管の増殖を押さえ、ガン細胞の破壊に効果を発揮します。サメの軟骨中には、ムコ多糖類が豊富に含まれ、その中のコンドロイチンが上のような効果を発揮する他、効果としては鎮痛作用があると言われるものです。

以下、「食品のカラクリ」別冊宝島編集部編 “健康商品の裏側 サメの軟骨”よりご紹介します。

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サメの軟骨が注目されるようになったのは、そう古い話しではありません。1,992年、ハーバード大学医学部の研究者が「サメはがんにならない」という本を出版したことがきっかけでした。それによると、腫瘍に栄養を供給する血管の発生に対して、サメ軟骨の抽出物に阻害する力があり、また、がん以外の様々な病気に対しても効果があると言われています。

ところが、この本を出版した当時、著者の息子がサメの軟骨を販売する会社を設立していたのです。そのために、著書で息子の会社の業績に貢献しようとしたと勘ぐられ、研究成果に関して疑いがもたれました。

そして、その本が出版されてから8年後にアメリカのがん学会で次のような論文が発表されました。「サメ軟骨の人気は、サメががんにかからない、という前提に基づいている。しかし、実際にはサメとその仲間は、良性、悪性腫瘍のいずれも生じる」

論文を発表したのは、米ジョン・ポプキンズ大学の生物学及び比較医学部門の研究員で、さらに同研究員は、「軟骨の販売者はサメががんになることは稀と主張しているが、実際のがん羅漢率は不明」とコメントしています。論文は、後にがん関連医学誌に掲載され、サメ軟骨製品が、がんを治癒するという証拠はないと、科学的に裏付けられました。

サメ関連の健康食品では、「深海鮫」というものもあります。魚市場から普通のサメを買ってきて、その肝臓を干して深海鮫と称しただけのものが売られていたこともあります。深海というのは少なくとも水深200m以深で、海洋学では2,000m以深を指すのが普通です。そんな深海にいるサメをどうやって大量に捕獲するのか、ちょっと冷静に考えれば、深海鮫がインチキかどうかは判断が付くのです。

【出典】食品のカラクリ 別冊宝島編集部編

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