思いもしなかった過食の弊害|よくわかる医食同源シリーズ⑨

食べることは大きな楽しみの一つです。食べることによってストレスを発散することも出来ます。美味しいもの、自分が大好きなものになると、つい食べ過ぎてしまうこともよくあります。

しかし、「腹八分目で医者いらず。腹六分目で老いを忘れる。腹四分目で神に近づく」という諺もあります。

江戸時代の観相家、水野南北先生は、

・少食にすれば腸相が良くなります。
・腸相が良くなれば人相が良くなります。
・人相が良くなれば運命が好転します。

食の慎しみ方で人相と運命が変わると強調しています。

腹六分目、腹四分目などと言ったって、すぐ出来るものでもありません。まずは、腹七分~八分目を目指したいものです。食べ過ぎると思っていた以上に健康悪化につながります。思いもしなかった過食の弊害についてまとめました。

【目次】
1. 食べ過ぎが何故いけないのか?|赤血球がルロー化し血が汚れるから

2. 肉食過食の弊害
A. 肉食を続けると腸内環境は悪化、様々な生活習慣病が…
B. 高タンパクの弊害
C. ガンなど病気を引き寄せないタンパク質の上手な摂り方

3. 食の常識、「朝はしっかり食べろ」「三食しっかり食べろ」には大きな疑問が…
4. 食生活が欧米化し、患う病気も欧米化

1. 食べ過ぎが何故いけないのか?|赤血球がルロー化し血が汚れるから

① 飢餓が病原菌の感染に対して抑制的に働く|栄養過多が感染症を誘発する
米国ミネソタ大学医学部教授M・J・マレイ博士が、世界的に最も権威のあるイギリスの医学誌『Lancet』(1,977年1月号)に発表

●飢饉のサハラ砂漠を訪れ、遊牧民に食料を与えた処、その食糧供給が始まってから間もなくして、突然にマラリアが発生してきた

●エチオピアのソマリア遊牧民にも、飢餓の時、食料の供給が行われると、マラリア、ブルセロージス(液状熱という感染症)、結核などが起こってきた

●中世のイギリスにおける痘瘡は、貧しい人々より金持ちの人々を多く苦しめた

●第一次世界大戦中に発生したインフルエンザにおいては、十分に栄養の行き渡っている人々に最大の死亡率が示された

●第二次世界大戦の時、ある過密状態にあったキャンプにおいて、低栄養状態におかれた人々が、ハシカやチフスに対して最低の罹患率を示した

 … …

●インドにおいては乾期になり草木がなくなると、動物(家畜)の餌が少なくなり、動物は痩せ細るが、その時、家畜の罹患率は最低になる。一方、モンスーンの季節になり、新しい草が茂り、それを食べて動物が太ってくると、動物の流行病が急に増えてくる

マレイ博士は、「我々が食べる食物中の栄養素は、我々の身体を維持するよりも病原菌の分裂、増殖の方に利用されるのだろう」と指摘しています。つまり、我々が生きていくのに必要最低限量以上の食物を体の中に入れた場合、これが老廃物、余剰物となり、病源菌がはびこるための餌になる、ということなのです。

●日本の阪神大震災(1,995年)では?

地震があった後、助かって生き延びた人たちは体育館や学校に集まって共同生活を余儀なくなされたのですが、10日間程は物流がうまくいかず、それこそ飲まず食わずに近い状態になりました。ところが、そのときは誰も風邪ひとつひきませんでした。10日ほどして物流がうまくいくようになり、全国から物資や食物が届き人々はむさぼるように食したのですが、その後インフルエンザが大流行したのです。

② 過食者の血液はバイ菌だらけ
■バイ菌だらけの血液を持つ人は?
【毎日ご馳走攻めの人】
私(鶴見隆史先生)が顕微鏡を毎日のように見始めた頃、最も驚いたのは、光学顕微鏡1,000倍の画像に0.1ミクロンにも満たない中性脂肪が所狭しと、それこそ何百匹いや何千匹と走り回る姿を見た時です。さらに、いたるところにバクテリアのマユ(繭)だらけ(これは血中に細菌が多いことを物語っている)。

こういった悪い血液の持ち主はフランスで仕事をしている友人だったのですが、彼は久しぶりに日本に帰ってきて1週間ご馳走攻めにあった後、私(鶴見隆史先生)の所にきたのでした。あまりの顔色の悪さに、わたしはすぐ顕微鏡を覗いたらこの光景。この中性脂肪とバクテリアだらけの画面は気味の悪いものでした。全身バイ菌だらけだったのです。

しかし、臨床検査の人たちにこのことを言うと、誰もがこぞって「そんな馬鹿な。血液中に虫など入らないよ」というのです。その理由は、血液の中はきれいだと大学で教わるからなのですが、とんでもない間違いです。実際その目で確かめて頂きたいと思います。

【過食者で甘い物好き、ヘビースモーカー】
その後もこういったバイ菌だらけの画像はいくつもみました。殆どが過食者で、しかも、甘い物(砂糖を使った菓子)の好きな人が多いのには驚きました。また、ヘビースモーカーほど菌エサとして血症になる傾向が強いようです(ヘビースモーカーでない人もいた)。

■過食すると血液がルロー化
過食すると、腸管に腐敗菌が急増し、それは胃と腸で死なないで腸管から血中に入り込み、血漿中で栄養分を増殖し、全身がバイ菌だらけとなり、いわゆる菌血症を起こし全身の至る所へ感染を起こしていきます。さらに血球が食べられるとパラサイトと言われる菌の巣食った血球となり、これがガンの元となります。

その結果、抵抗力が落ちて簡単に風邪をひくし、それにも拘らず過食を続けていると様々な慢性疾患につながるという訳です。そのとき血球は間違いなくルローの状態であり、正常に機能しにくくなっています。

■消化酵素が消費され尽くす
さらに過食で最も困るのは、消化酵素が消費され尽くすということにあります。酵素が使われて枯渇すると消化能力はガタ落ちとなち、益々消化不良になり、血液はどんどんルロー化していくのです。過食は病気産生の元ということがよく分かって頂けるでしょう。

■病気になって初めて気づく過食の弊害
しかし、そうは言っても、食べたいときは食べたいのが人間の心情です。また、現在のように目の前に美味しい食べ物があり、簡単に手にはいる時代は自制するのが難しい。病気になって初めて過食の害を知るという人が多いけれども、その病気が致命的でなければよいのですが……。

③ 酵素が不足すると血液が汚れ、万病の元となる
生きるために必要な酵素が不足すると、どのように血液が汚れるのでしょうか。それについて、消化酵素の面から説明します。

私たちが食べた食べ物は、口の中で咀嚼されますが、このとき、唾液の中にあるアミラーゼによって、デンプンが分解されます。デンプンというのは、ブドウ糖が数珠つなぎになっているようなイメージですが、このデンプンのままでは、身体が吸収してエネルギーとして使えません。そこでアミラーゼが数珠の玉を一つ一つに分けていきます。その一つになった玉がブドウ糖です。

 

しかし、その分解が酵素不足で不十分だと、未消化の糖がそのまま吸収されて血液の中を漂います。この未消化の糖は、血液をドロドロにして、赤血球どうしをくっつけてしまいます。これが、血液が汚れるということです。そして、こうなると、血流、血行が悪くなります。

赤血球は直径が約7ミクロン。毛細血管は5ミクロンです。 血管よりも大きな赤血球がどうして血管の中を流れていくのかというと、赤血球は柔軟にできているので、通常は、自分よりも細い血管を通るときには変形して通れるのです。

ところが、写真のように赤血球同士がくっついた状態になると、細い血管を通ることができなくなります。身体の中を張り巡らされている血管の長さはおよそ10万キロメートル、そのうち約90%は、毛細血管であると言われています。

ですから、これでは体中の細胞に血液が行き渡らなくなり、様々な病気を引き起こすようになるのも当然と言えるのです。しかし、そのドロドロして汚れた血液でも、酵素が十分にあれば、連なりがとけてサラサラした血液になるのです。

【栄養を摂っているつもりでも身体の中では異物…】
これは、デンプンだけでなく、タンパク質でも脂肪でも同じことが言えます。このような酵素不足を引き起こす背景にあるのが、食べ過ぎや、加熱調理されたものばかりを食べるようになったということです。

加熱調理された食べ物には、酵素がありません。そのため、身体のほうが全部、自前で消化するために酵素を作らなければなりません。

ところが、食べ過ぎや、病気・加齢で酵素をつくる力が弱くなっている人では、酵素を作るのが追いつかなくなります。それで、食べたものが十分に分解されないまま、体の中に入ってきてしまうのです。この場合、本人は栄養を摂っているつもりで食べても、身体の中では異物となってしまっているのです。

【出典】食物療法大全「食」による病気治しの考証 鶴見隆史著

2. 肉食過多の弊害

A. 肉食を続けると腸内環境は悪化、様々な生活習慣病が…
■肉食を続けた時、腸の中はどうなるのか?
【腸は固く短くなる】
肉食が腸相を悪くする最大の理由は、食物繊維がなく、脂肪やコレステロールを大量に含んでいることにあります。肉食を続けていると、腸壁がドンドン固く厚くなりますが、これは食物繊維がないために便の量が極端に少なくなり、その少ない便を排出するために、腸が必要以上に蠕動しなければならなくなるからです。

つまり、過剰な蠕動運動により腸壁の大部分を構成する筋肉が鍛えられて厚く大きくなってしまうのです。こうして腸は固く短くなっていきます。

【憩室が出来る】
腸壁が厚くなると、内腔は狭くなっていきます。固く狭くなった腸の内圧は高くなるのですが、動物性タンパク質に加えて脂肪も大量に摂取して腸周辺の脂肪層が厚くなるので、さらに腸壁に圧力がかかります。こうして腸内の圧力が高くなると、中から外に向かって粘膜が押し出されるという現象が起こります。この現象が「憩室」と呼ばれるポケット状の窪みを作り出します。

【宿便が溜まる】
こうなると、ただでさえ量の少ない便は腸の中を進むのが難しくなります。その結果、腸の中に長く停滞する「停滞便(宿便)」が溜まっていきます。その停滞便は腸壁のこびりつくように溜まるのですが、そこに憩室があれば、そのポケット状の窪みに停滞便が入り込み、さらに排出されにくくなります。

【ポリープが成長しガン化】
憩室やひだの間に溜まった停滞便は毒素を発生し、その部分の細胞に遺伝子変化を起こさせ、ポリープを作り出します。そしてポリープが成長し、ガン化していくのです。

腸相の悪化は、大腸ガン、大腸ポリープ、憩室炎など様々な大腸の病気を起こすだけにとどまりません。実際には腸相の悪い人の多くが、子宮筋腫、高血圧、動脈硬化、心臓病、肥満、乳ガン、前立腺ガン、糖尿病などいわゆる「生活習慣病」を発病しているのです。

【胃相、腸相が悪いのは、体が内部から蝕まれている】
胃相・腸相が悪いということは、ただ単に見てくれが悪いということではありません。体が内部から蝕まれているということなのです。

【出典】病気にならない生き方 新谷 弘美著

B. 高タンパクの弊害
■アミノ酸になる率は10%以内
アミノ酸は腸で吸収され、全身を巡って様々な働きをすると同時に筋肉の構成物質となります。食物で摂ったタンパク質は大きな分子なので、そのままでは全く吸収されませんが、アミノ酸は小(低)分子であり腸から吸収される大きさです。

そして、タンパク質がすんなり消化されれば全く問題は起こりません。それまでの栄養学では、タンパク質は腸管で殆んどアミノ酸になると信じられていました。ところが栄養学が発達するにつれ(実は最近ですが)、そうではなく、アミノ酸(柱1本)になる率は10%以内(場合によっては数%)という場合もあることが分かってきました。そして、大きな分子のタンパク質や極小分子のものはアミノ酸になる途中の段階で終わってしまうのです。

■未消化のタンパク質は有害な窒素残留物になる
この途中の段階を「窒素残留物」と呼びます。窒素残留物は人体にとって大変有害な物質であり、この段階で消化がストップすることが問題となるのです。その理由は、この物質がアンモニアの代謝産物だからです。

アンモニアの代謝産物で知られるのはアミン、フェノール、インドール、スカトール、メチルメルカプタン等が知られていますが、これらは血中に入ると極めて有害に作用するため、これを分解するのに腸の中の細菌がこれらを処理しようとします。この段階のタンパクはこういった菌で分解されますが、ここで変化したタンパク質は、ある程度中和されても毒性はかなり残っており、この形で吸収されると人体に様々な悪影響を及ぼします。

窒素残留物(アミン類)の害は次のようなものです。

■窒素残留物(アミン類)の害
① ガン
どのようなガンも、窒素残留物(アミン類)から生じます。アンモニアを吸収し血を汚しルローとなった結果、活性酸素だらけとなり、細胞の核が破壊されてガンが生じるからです。どの部位のガンになるかは、そのアンモニアの行き着く先の違いによります。

② 胃腸炎、胆嚢炎、胆管炎、膵炎、食道炎
まず胃腸や胆管、胆嚢といった消化器に必ず炎症が生じます。

③ 肝臓障害
肝臓はある程度は毒素処理を行いますが、腸肝循環して戻ってきた窒素残留物(アミン類)が積み重なった結果、毒素処理を上回るため肝障害となり、毒素物質を全身にまき散らす。

④ 腎障害
血液に尿素が多くなり血液尿素窒素(BUN)が増加し、腎障害の元となり、それが進行すると腎不全になります。腎不全は正しく高タンパクによるアミン類の害です。

⑤ アレルギー(花粉症、アトピー性皮膚炎、喘息他)
タンパク質がうまく分解されず処理もうまくいかず、直接やや大きな分子のまま血中に吸収された場合に起こるのがアレルギーです。血中で異物となり、それを処理するために抗原が作られますが、その結果、抗原抗体反応が起こりアレルギーとなります。

⑥ 骨粗鬆症
増加した血中尿素窒素は腎臓を働かせ、より多くの水分を排泄させますが、この水分と共に多くのミネラル、特にカルシウムが大量に尿に排泄されます。その結果、骨粗鬆症を出現させます。出過ぎたカルシウムは尿路結石(腎石、尿管結石他)を起こします。

⑦ 痛風
痛みの大元は正しくタンパク質の過剰摂取です。尿素残留物は、肝臓、腎臓の障害となり、さらに尿素までうまく分解出来ない場合も出現します。その物質が尿酸で、尿酸の結晶が増え過ぎると痛風となって、全身、特に足先に酷い痛みを出現させるのです。

⑧ 膠原病(リウマチ、SLE、PSS、シェーグレン症候群他)
膠原病の原因も高タンパク質過剰から起こります。高タンパク質(特に動物性)に加え、砂糖菓子の好きな人がなりやすい。

⑨ 心臓病
特に心筋梗塞や狭心症は、間違いなく動物性タンパク質の過食に多い。中でも肉食と卵食。

⑩ 呼吸器疾患(喘息、慢性気管支炎)
これもやはり高タンパク質食によります。

⑪ 頭痛、メニエール氏病、精神疾患
意外ですが、慢性頭痛(片頭痛や緊張性頭痛)の原因は高タンパク質で起こります。腸でアミン類が増え、血液が汚れに汚れ(ルローやアキャンサイト)、脳の中の血液循環がうまくいかなくなった時、リンパ浮腫から軽度脳圧亢進して生じます。めまいは内耳の浮腫ですが、その原因の一つは高タンパク質、もう一つは砂糖菓子です。

こういったことが窒素残留物の出現によって起こる病気ですが、殆どの病気が窒素残留物を原因物質として起こるということが分かります。結局、タンパク質は上手に摂取しないと窒素残留物だらけとなり、様々な問題が出るのです。

タンパク質は腸管を通って吸収された後も多くの問題を抱えています。それは、人間がタンパク質(アミノ酸)の貯蔵庫を本質的に持っていないからです。

■タンパク質を体内に貯蔵できない
人間が持っているタンパク質(アミノ酸)の貯蔵庫は一時的なもので、「アミノ酸プール」と言います。これは一時預かりのモータープールのようなものです。しかし、それも限りがあり、少しでも窒素残留物やタンパク質が多くなると、溢れ出て全て臓器の負担となり、その結果、痛風をはじめとする様々な症状が出現してくるのです。

C. ガンなど病気を引き寄せないタンパク質の上手な摂り方
タンパク質の摂り過ぎはガンなどあらゆる病気をひきよせます。では、どうすればタンパク質を上手に摂取できるのでしょうか?まずは何と言ってもタンパク質を過剰に摂らないことが第一条件になります。

どんなに消化のよいタンパク質であっても過剰に摂れば、今説明したような問題が起こります。チッテンデンが述べたように1日35gというのは理想かも知れませんが、現実的なものとして1日50g前後辺りにとどめておくことがよいでしょう。

【目次】

① 肉食とガン
② IGF-1(インスリン様成長因子)の体内増加とガン
③ ガン治しは動物性タンパク質を中止することから始める
④ 植物性タンパク質はどうか

① 肉食とガン
肉食が多い国ほど結腸ガンが増多するというデータがあります。次の図はそれを表したものです。

動物性タンパク質の過食は、イギリスのトロウェル博士の報告でも分かるように、大腸ガンのみならず、あらゆるガンになりやすい。乳ガン、子宮ガン、前立腺ガン、胃ガン、脳腫瘍も、実は肉食肩の国民程多いのです。動物性タンパク質の過食はガンのみならず、あらゆる病気に直結します。

② IGF-1(インスリン様成長因子)の体内増加とガン
IGF-1は胎児や成長期の子供には必要な成長ホルモンですが、成人が動物性タンパク質や乳脂製品(牛乳、チーズなど)を多く摂ると、体には過剰にIGF-1が出現します。IGF-1は主に肝臓で作られ、GH(下垂体成長ホルモン)によって促されるもので、乳幼児期には欠かせないものですが、もうすでに成長してしまった大人にとっては、この物質の過剰は体に極めてよくない現象を起こすことが知られています。

特に「ホルモン依存性ガン」と言われるガンの殆んどが、このIFG-1の体内増加で起きるということです。ホルモン依存性ガンの有名なところでは、乳ガン、子宮頸ガン、子宮体ガン、前立腺ガン、肺腺ガン、肝臓ガン、卵巣ガン、精巣ガン、甲状腺ガン、脳下垂体ガン、腎ガン、膀胱ガンなどといったところですが、こういったホルモン依存性ガンのみならず、すべてのガンはIGF-1と関係があるようです。ガンだけでなく、心臓病や脳血管疾患にも密接な関係があるとされています。

胃ガンも大腸ガンも腎ガンも悪性リンパ腫もその他のガンもこの増加で起こるとしたら、IGF-1の多い食物を減らすことこそ、ガン予防の第一にやらねばならないことです。

[IGF-1を増やす食物]
・乳脂製品(牛乳・チーズ他)
・動物性タンパク質(肉、鶏卵、ブタ他)

成人にとってこの二つの過剰摂取こそ、発ガンを促す最悪の因子であると言えます。

③ ガン治しは動物性タンパク質を中止することから始める
ガンになったら、たとえそのガンが何であっても、最初にやらなければならないことは、動物性タンパク質と乳脂肪製品を最低でも1年間は一切摂らないと決意することがことが大切です。その理由は、こういった食品の過食がIGF-1を増やし、様々なガンを発生させるベースになるからです。

西洋医やオンコロジスト(ガン専門医)が「食物とガンの因果関係はない」とか「ガン患者でも通常の食事で構わない」などと言うのには、驚きを通り越して呆れて物も言えないほどですが、これは無知もいいところであって、科学的検証を無視した暴言に近いものです。これだけ世界的に食事の悪さがガンの原因と指摘されている時代なのに、日本の医療世界はあまりにも閉鎖的で、真実に背を向けていると言わざるを得ません。


★せめて内科医くらいは、食養生に関する知識を持つべき…

私がこの本を書いているひとつの目的は

第一に、一般の人が薬漬けにより、ちっともよくならず、気の毒で仕方ないことであり、
第二に、食事がいかに重要かということ、
第三に、難病やガンの転移でもよく治っていく方法があること
を知ってもらいたいからです。

動物性タンパク質と乳脂製品の過剰摂取が、ガンや慢性病を起こす最初の悪い因子ということは、医療人は当然、誰もが知っておくべき知識です。

④ 植物性タンパク質はどうか
納豆や味噌、豆腐、高野豆腐、テンペといった大豆食品では、IGF-1は高く出るか出ないのか?誰もが関心のあるところです。答えを先に言うと「IGF-1は動物性タンパク質の摂取と比べても同等くらい高い。しかし、IGF-1を結合させ排泄に向かう結合タンパク質も増加するために、IGF-1の悪い作用は打ち消される」ということです。

このことはアメリカのジョエル・ファーマンという医師が述べています(「100歳まで病気にならないスーパー免疫力」Dr.ジョエル・ファーマン著)。こういった大豆の発酵食品を中心にタンパク源を摂っている国ほど、乳ガン、その他のガンが少ないのは、データで明らかです。

【出典】食物療法大全「食」による病気治しの考証 鶴見隆史著

3. 食の常識、「朝はしっかり食べろ」「三食しっかり食べろ」には大きな疑問が…

■朝食重視は戦後から
「朝はしっかり食べよ」とか、「三食しっかり食べろ」というのは、現在では常識となっており、このことを疑う人は少ないと思います。小学校でも中学校でも、先生や栄養士たちが朝食をしっかり食べたか否かを生徒に聞いたり調べたりして、朝食をしっかり摂るように指導します。

ところが、「朝はしっかり食べよ」ということが広まったのはそんなに古いことではありません。調べてみると、日本人が一日三食になったのは江戸時代になってからのようです。それまでは一日二食(昼と夕)だったのです。

江戸時代からといっても皆がそうだった訳ではなく、明治や大正の頃までは朝食も粗末なものでした。本格的に朝に栄養をということで「朝食重視」が叫ばれるようになったのは、やはり戦後、それも昭和30年を過ぎてからです。その頃から「朝食をしっかり」と言われ始め現在に至っています。

私(鶴見隆史先生)自身の体験からも当たり前のように、「朝飯は食べないといけない」と思っていました。

22歳の時(1,972年頃)、大学の同級生の一人が

「朝食は食べん方が身体にいい。俺なんか10年も朝食は食べていないがその方が頭が冴えて体調もいい」

と言っていたのが、朝食抜きが良いというのを聞いた最初でした。その時は「そいつはそうかも知れんが、普通の人間はやはり朝食を抜いたらダメだろう」と、私自身は朝食をしっかり摂っていたのでした。

■朝食重視の根拠は?
朝食が大切だということを指導する人たちのその根拠はというと、やはり何と言っても栄養の問題です。つまり、朝にしっかりした栄養を摂らないと一日のエネルギー(特に午前中のエネルギー)が足らず、しっかり学べない、働けないという訳です。

その他にも、糖質だけが脳に作用し、頭をしっかり働かせる物質であり、脳への栄養が欠乏しないように朝から摂らなくてはいけない、お相撲さんが太るのは一日二食だからで、三回ないし四回食事をこまめに摂るのが大切、という話もよくテレビや雑誌その他で盛んに言われたことでした。

午前中の朝礼のときに、生徒が立ち眩みで倒れるのは朝食抜きの子供ばかりであるので、朝はしっかり食べるようにと学校から家庭に通知が行ったりしていました。このことはいまだに続いているようです。このようなことが重なって、理屈上からも朝食重視はしっかり根付いた気がします。

■朝食をしっかり摂ると消化不良に…
私自身は、友人の話から「朝しっかりはもしかして間違いもかも……」という考えがチラッと頭をかすめましたが、それでも40歳近くまでは朝食をしっかり食べていたのです。

私(鶴見隆史先生)が本格的に朝食を抜いて生活するようになったのはかれこれ25年前ぐらい前でした。何故朝食を摂らなくなったかというと、朝しっかりと食べると消化不良が強いことが分かったからです。それは酵素栄養学を学んではっきりしました。「朝食しっかり」は酵素の大きな無駄遣いだったのです。

■朝は果物がベスト
朝はしっかり食べない方がいい。食べるなら、消化がよくて、酵素やミネラル、ビタミン、ファイトケミカルの多い果物を摂るのがベスト、これが現在の私の結論です。

ちなみに、朝食を抜いて体調の悪い子供達は、必ず夜食を食べているし、食事の内容そのものが悪いのです。朝食だけを問題にするのは大きな間違いでしょう。

■目が覚めてすぐは、内臓その他の臓器が活動していない
身体がよく活動し始めるのは起きて3~5時間経ってからです。それ故、目が覚めてすぐ栄養のあるものをしっかり食べたら、ただただ内臓(胃腸のみならず肝、腎、心臓まで)は疲れ果ててしまいます。そして、ホルモン系も自律神経系も異常をきたしてしまうことになります。

「頭脳は朝起きてから3時間経ってしっかりと活動する」という話をテレビや学校などで聞いたことはないでしょうか?私は中学生の時に先生から次のように言われたものです。

「お前ら、明日はテストだ。9時からだから、たまには朝6時に起きろよな。人間の頭は3時間経たないとよく働かないからな」 と。

先生の言葉は全くその通りです。3時間経って活動するのは頭だけではありません。胃も腸も腎臓も肝臓も、すべて起床してから3時間後に活動を始めるのです。そういう生理的特徴のある人間が朝しっかり食べたら、消化不良を起こすのは当たり前です。朝は酵素がしっかりあって消化の良いフルーツがベストなのはこのような理由からです。

■午前中は胃腸が弱るため、朝に大食や美食をするのは禁忌(中国)
中国では時間と病気(経絡)の関係が明示されています。下の図は、「各経絡が弱る時刻」ということを表しています。

例えば午前2時なら肝経が、午前4時なら肺経が弱るということです。これは不思議なほどよく当たります。肝硬変の人なら午前2時頃悪化するし、喘息患者なら午前4時頃発作が起こりやすいのです。

そして、午前6時は大腸経、午前8時は胃経、午前10時は脾経となり、内臓特に胃腸が最も弱るのは午前中にしぼられます。(この図でいうい脾経は現在の脾臓ではなく、膵臓や腸の消化力=腸の絨毛を表しています。ちなみに小腸経の小腸は水はけを表します)したがって中国では、午前中は胃腸が弱るため、朝に大食や美食をするのは禁忌とされていました。

■一日二食で消化器系が休息できる
一日二食ならば、胃と腸と肝その他の消化器系臓器が働く頻度が少なくなり、それらの臓器の休息につながります。三食では働かせ過ぎで、内臓が疲れ果てて弱ってしまい、それは病気の遠因となります。

消化器系は意思で働く器官ではありません。「休みなさい」と命じても休んでくれません。だからこそ、しっかり休めるように食物を適切に摂る必要があるのです。

【出典】食物療法大全「食」による病気治しの考証 鶴見隆史著

4. 食生活が欧米化し、患う病気も欧米化

1,950年と比べ、57年後の2,007年は、肉、卵、牛乳(乳製品を含む)の摂取量は、それぞれ約10倍、6倍、18倍と驚くほど増加し、逆に、米の摂取量は約半分、イモ類の摂取量は約1/10に減少。

肉、卵、牛乳、バター、マヨネーズに代表される高カロリー、高脂肪食によって、高脂血症3,200万人、糖尿病(高血糖)及びその予備軍2,200万人、高尿酸血症(痛風)100万人と、誰が見ても明らかな「高」のつく「食べ過ぎ」病が増加。

また、米やイモ類などの炭水化物の摂取の減少、高脂肪・高タンパクの欧米食の摂取過剰は、日本人の病気のタイプも変えてしまったのです。日本型の脳卒中である脳出血を減少させ、欧米型の脳卒中である脳梗塞を増加させ、日本人に多かった胃ガン、子宮頸ガンを減少させた代りに、肺ガン、大腸ガン、乳・卵巣・子宮体ガン、膵臓ガン、白血病、前立腺ガン……等々の欧米型のガンを増加させました。

さらに、戦前(1,945年以前)は、殆ど日本に存在しなかった心筋梗塞(欧米人の死因第一位)を増加させ、そして何よりも、ガンによる総死亡率を著しく増加させることになりました。

【出典】食べない健康法 石原結實著

スポンサード・リンク


関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

カテゴリー

『カイテキオリゴ』(赤ちゃんページ)

ピックアップ記事

  1. ニシンは『本朝食鑑』によると、「腸を助け、陰を補い、腹中を温め、気を健やかにする」とあり、「胃腸の働…
  2. タラは脂肪含有量は極端に少なく、低カロリーのあっさりした味なので、肥満や生活習慣病で悩んでいる方のタ…
  3. 牛乳は非常に良いカルシウム源だから、骨を丈夫にするために牛乳を沢山飲みなさいと言われます。しかし、牛…
  4. ドジョウの脂質は白身魚程度で含有量は少なく、タンパク質、ビタミンA、B1、B2、Dが多く含まれている…
  5. タイはタウリンを大量に含んでおり、① 胆石生成の抑制、② 強肝作用、③ 血中コレステロールの低下、④…
  6. シラウオはサケマスと近縁の魚で、シロウオ(素魚)はスズキの親戚に当たるハゼ科の魚です。北海道以外の内…
  7. 何でも万遍なく食べることが健康には不可欠だ、言われています。また、そう教えられてきました。しかし、肉…
ページ上部へ戻る