医食同源|ヒラメは美肌効果抜群の「冬の高級魚」

ヒラメは漢字で「鮃」や「平目」「比目魚」と書くように、平たい魚という意味があります。樺太から東シナ海までの日本各地、朝鮮半島や中国沿岸の砂地に広く分布しています。

俗に「左ひらめ 右かれい」と言われるように、黒皮(目のある側)を上に向けた時の目の位置が左右とも左側に集まっているのがヒラメ、右側に寄り集まっているのがカレイです。その他、ヒラメはカレイに比べて口が大きく鋭い歯を持ち、値段もかなり高価です。目が片寄っているのは、昔は「親を睨んだたたり」と考えられてたようで、「オヤニラミ」とか「オヤフコウモン」などと呼んでいた地方もあります。

冬場は、昼間に海底を徘徊して小魚を捕るので、身が締まり脂が乗って美味しさが最高になるため、「寒ビラメ」と称され、その身はフグに似た味がします。産卵期は3月から6月までで、浅瀬に上がってきますが、この頃は脂が落ちて味が悪く、魚好きの猫でさえまたいで通るというので、「猫またぎ」とも言われます。

「知恵のなさ 四月のヒラメの 刺身なり」という川柳もありますが、それでも「ソゲ」と呼ばれる2年目のヒラメは、夏でも美味です。

背ビレの下や尻ビレの付け根の肉は脂が多く旨いことから、「ヒラメの縁側」と呼ばれて珍重されています。しかし、縁側だけでなく、ヒラメの肉はどの部分も美味であり、タイと並ぶ高級魚の代名詞になっています。

ヒラメの肉は消化がよく、高タンパク、低脂肪、低カロリーで、ビタミンB1、B2も多く含むので、病人や老人、胃腸の弱い人の栄養補給には格好の魚です。また、カルシウムの吸収をよくしてくれるビタミンDも100g中40IUと、一日の必要量の半分近くを含有しているので、骨歯の強化、骨粗鬆症の予防・改善にもお薦めです。

「縁側」の肉は結合繊維の主成分であるコラーゲンを多く含んでいるので、美肌効果は抜群です。唐揚げにすると食べやすくなり、しかも旨さを一段と増すので、常食するとよいでしょう。また、この縁側はいい塩梅に脂が乗っておりプリプリとした歯触りも快いので刺身でも美味しく、食通に言わせると、「縁側を食べたら、身なんて食べられねぇ」とのこと。

【出典】医者いらずの食べ物事典 石原結實著

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