医食同源|柿は二日酔いに効果がある神からの贈り物

柿は中国揚子江原産のカキノキ科の落葉高木です。飛鳥時代の『新撰姓氏録』に「柿本人麻呂の庭に柿の木があった」という記録があるので、柿の日本への伝来は相当に古いと考えてよいでしょう。平安時代には、干し柿用の柿が数多く栽培されていたとのことです。今日では、ヨーロッパや南アメリカでも、「KAKI」として青果店の店頭に並んでいます。

学名の「Diospyros Kaki」の「dios」は「神からの」、「pyros」は「贈り物」というギリシア語です。

柿の実は昔から二日酔いによいと言われていますが、それは豊富に含まれるカリウムによる利尿作用の効果によるものでしょう。果肉には他に、糖分、タンニン、ペクチン、ビタミンA、C(リンゴの約500倍)、種々の酵素が含まれ、栄養価の高い果物です。

タンニンはビタミンPのように血管をしなやかに強くする効果があるので、柿は昔から、高血圧や脳卒中の予防・改善によい、とされてきました。

しかし、生柿は「冷やす作用」が強いので、発熱や二日酔いにはよいのですが、食べ過ぎると腹痛や下痢が起こることがよくあります。そのため、リウマチ、神経痛など、冷えからくる陰性病には、柿は禁忌食です。

ところが干し柿になると、太陽の熱を一杯に含んでいるため「冷やす作用」はなくなり、漢方でも「体力を補い、胃腸を丈夫にし、咳や痰を癒し、喀血を止め、二日酔いにも効く」という優れものに変化します。

葉(特に若葉)には、ビタミンC、K、B類が多く含まれていて、止血作用や血管強化作用があります。さらに降圧作用のあるケンフェロール-3-グルコサイドやクエルセチン-3-グルコサイドを含むので、高血圧症の方は青汁の材料にするとよいでしょう。

■柿を使った民間療法

・しゃっくり
10個分のヘタを1合(180cc)の水で半量になるまで煎じて飲む

・咳や痰
干し柿を毎日2~3個食べる。表面の白い粉が粘膜を潤し、去痰・鎮咳作用がある

・二日酔い
酒を飲む前に、予め柿を1~2個食べておく

・高血圧
柿の葉茶(柿の若葉で作ったお茶)を一日数回飲む

【出典】医者いらずの食べ物事典 石原結實著

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