医食同源|ソバは細胞に活力をつける病人食の決定版

■荒れ地に育つソバ程美味しい

可憐で楚々とした白いソバの花は、美しく咲いて目をなごませます。しかし、その逞しさは大変なもので、高冷な、石ころの混じった荒地でも強く育ち、そんなところほど美味しいソバが出来るのです。この強さ、逞しさが、そのまま食べる人間のバイタリティーになります。

ソバは、うどんや米と違って精製しないで挽くため、栄養価が非常に高いのです。米や小麦は胚芽部分を取り除いて胚乳部だけを使用しますが、ソバの場合、栄養豊富な胚芽部が実の中心部にあるため取り除くことができません。また、皮の下の甘皮にも栄養が多いため、精製しないで作るソバは栄養が豊富なのです。


【出典】韃靼そばとは 日穀製粉㈱HPより

ソバ粉には良質の粗タンパクが含まれ、健康食でもあります。ビタミンB1、B2、E、Dが豊富で栄養価に富み、アルカリ度も高いのです。消化がとてもよいのですが、出来るだけ色の濃い外皮や甘皮部分の混じったものを選びましょう。

ソバの健康効果について、”医者いらずの食べ物事典 石原結實著”よりご紹介します。

■ソバの健康効果

『続日本書紀』に「元正天皇の養老6年(722年)夏のひでりがひどく、稲が枯れ、大飢饉になったので、ソバを植えるように命令が出された」という記述があります。

「ソバ75日」と言われるように、種を蒔いたら50~70日で収穫され、酸性のやせた土地でも寒冷地でも栽培が可能で、育てるにもあまり労力が要らなので、当時から救荒作物として重宝がられていました。

元来、農民の主食として、「ソバ団子」や湯で練って作る「ソバがき」が食べられていましたが、江戸時代初期の慶長年間にうどんやソーメンのようにひも状の麺にすることが考案されてから、大衆に広まっていきました。

このように麺にすることを「そば切り」と言い、つなぎには小麦粉が用いられます。小麦粉の混入率は10~80%と色々ですが、50%前後の同割りが一番一般的です。

ソバの特産地は、信州、出雲、盛岡、秩父などの寒冷地である上、外観が濃い色なので、体を温める作用がある陽性食品です。「江戸っ子はそば好きで、関西人はうどん好き」と言われるのも、関東が関西よりも寒いのが一因でしょう。

外国にも、ロシアの「カーシャ」(ソバ粥)、ポーランドの「ソバプディング」、フランスの「ソバ粉のクレープ」など、寒い国にソバ料理があるのも、この理屈からよくわかります。

そば粉は、色が黒いものほど栄養分が多いと言われますが、確かに薄い色のソバより、鉄、カルシウムなどのミネラル、ビタミンB1、B2などのビタミンの含有量が多くなっています。

また、ソバは8種類の必須アミノ酸を含む良質のタンパク質と、消化されやすいデンプン、それに血管を強化して脳卒中などを防ぐルチン(ビタミンP)、脳の記憶細胞の破壊やボケを防ぐソバポリフェノールやコリンなどを含む上に、ソバに含まれるアミノ酸には、脂肪の増加を抑える作用があることがわかっています。

『本朝食鑑』に、ソバは「気分を穏やかにし、腸を寛げ、能く腸胃のつかえ(老廃物)をこなす。また、水腫、泄痢(はらくだし)、腹痛、上気を治す」と効能が並べ立ててあるのも、十分に頷ける訳です。

【出典】医者いらずの食べ物事典 石原結實著

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