あっと驚く野菜の薬効|生姜は稲作と共に伝来した万病の妙薬

私は生姜は、今迄、イカ刺身の薬味とか、お寿司、豚肉の生姜焼きを食べる時くらいしか生姜を食べていなかったのですが、最近は生姜紅茶を作って1日1杯は飲むようになりました。

石原結實先生の”医者いらずの食べ物事典”を読んで知って驚いたのですが、何と、生姜は、私たちが使う医療用漢方薬約150種のうち約70%に含まれており、「生姜なしに漢方は成り立たない」と言われるほどの薬効があります。

また、全身の細胞の新陳代謝を亢進させ、特に、大脳や延髄の呼吸・循環中枢を刺激して、全身の機能を高め、気力、体力、免疫力を高める、という、正に心身の万病の妙薬です。

民間療法でよく使われる生姜湿布は、こり、痛み、腹水、婦人病、膀胱炎、胃腸病、気管支炎、肺炎や喘息による咳など、あらゆる病気に対して、著しい効果を発揮します。ガンによる痛みで、モルヒネも効かない患者に生姜湿布を施すと、鎮痛効果のお蔭でスヤスヤと眠ってしまう程とのこと。

そんな生姜の薬用効果について、”医者いらずの食べ物事典 石原結實著”よりご紹介します。

■生姜の薬効

生姜は熱帯アジア原産のショウガ科の多年草で、日本には稲作と共に弥生時代に伝来しました。生姜は、私たちが使う医療用漢方薬約150種のうち約70%に含まれており、「生姜なしに漢方は成り立たない」と言われるほどの薬効があります。

漢方の原典と言うべき『傷寒論』に「生姜は体を温め血流をよくし、すべての臓器の働きを活性化させます。体内の余分な液体(水の滞り)をとり除き、駆風を促し(ガスを排泄し)、消化を助ける……」と書いてあり、明時代に書かれた薬学書の『本草綱目』には、「生姜は百邪(種々の病気)を防御する」とあります。孔子も毎日、生姜を副菜に食べていたと言われてます。

生姜はインドの原産であるが、紀元前2世紀には、古代アラビア人により、インドから古代ギリシア、ローマに海路で伝えられました。ピタゴラスも、生姜を消化剤や駆風剤(お腹のガスをとる薬)として使用していたそうです。

生姜はジンジロゲン、ジンゲロール、ショーガオールなどの辛み成分と、ジンギベレン、クルクミン、ピザボレン、ピネン等の芳香(精油)成分から成り立っています。寿司には必ず生姜を添えて食べますが、ジンジロゲンやショーガオールには強力な殺菌作用があり、タネの魚介類による食あたりを防ぐ意味があります。また、寿司を食べ過ぎても案外胃腸を壊さないのは、ジンジロゲンによる健胃作用によるものと考えられます。

最近、薬理学の分野で生姜の驚くべき効能が、次々に発見されています。

① 血管を拡張して血流をよくし、体を温める
② 血小板の凝集力を弱めて、血栓を予防する
③ 体温を上げ、白血球の力を強めて免疫力を高める
④ 発汗・解熱・去痰・鎮咳作用を発揮する
⑤ 排尿を促し、むくみや水太りを改善する

⑥ 脳の血流をよくして抑うつ気分をとる
⑦ 唾液、胃液、膵液、胆汁、腸液の分泌を促して、消化を高める
⑧ 食中毒菌や腸内の有害菌を殺菌する
⑨ 副腎髄質からアドレナリンの分泌を促して、気分を高める
⑩ 血液中のコレステロールを低下させる

等々、多岐にわたっています。

英和辞典で「ginger」を引くと、① 生姜の他に ② 意気 ③ 健康 ④ 元気 ⑤ ピリッとしたところ、という意味が書いてあり、動詞として、① 生姜で味をつける ② 活気づける ③ 鼓舞する、とあり、「There is no ginger in him」は「彼には気骨がない」と訳しています。ということは、イギリス人も生姜の効能を知っていた、ということになります。

14世紀にペストが流行し、ロンドン市民が1/3も死んだ時、「生姜をよく食べていた人は死ななかった」ことがわかり、16世紀になってヘンリー8世が、ロンドン市長に「国民は、沢山生姜を食べる様に」と命じて作らせたのが、今もロンドンに行けば売っている人の形をした「ginger bread(生姜クッキー)」です。

生姜には「意気、健康、元気」の意味がありますが、科学的にも、全身の細胞の新陳代謝を亢進させ、特に、大脳や延髄の呼吸・循環中枢を刺激して、全身の機能を高め、気力、体力、免疫力を高める、という、正に心身の万病の妙薬という処です。

■生姜を使った民間療法

・魚や肉の中毒
生姜のおろし汁を、おちょこ1杯飲む

・風邪、冷え性、貧血、低血圧、胃腸病
生姜湯を飲む。親指大のひね生姜をすりおろして、急須か紅茶こしの網を使って熱湯でこし、湯呑に七~八分目の量を注ぎ、そこに適量のハチミツか黒砂糖を入れて、1日2~3回(2~3杯)飲む

・胃腸病(下痢、便秘、腹痛、腹鳴、吐き気など)、冷え性、風邪、気管支炎
梅醤番茶を飲む

① 種子を取り去った梅干しを1個を湯呑に入れて、果肉をよく潰す
② ①の中に醤油大さじ1杯を加えてよく練り合わせる
③ 生姜をすりおろして、布巾で絞ったものを5~10滴落とす
④ 熱い番茶を注いで湯呑いっぱいにし、よくかき混ぜて飲む

生姜湯の効果を上回るほどの保温効果があり、痛みの病気や婦人病にも効果があります。1日1~2回の飲用で大丈夫ですが、幼児や子供に与える場合は4~5倍に薄めて下さい

・痛み、腹水、喘息、むくみ
生姜湿布をする

① 生姜150gをおろし金ですりおろす。生姜は新しいものではなく古生姜がよい
② おろした生姜を木綿の袋に入れて上部を紐でくくる。木綿のハンカチなどにくるんで輪ゴムで止めてもよい
③ 水2Lを入れた鍋に②を入れて、沸騰寸前まで火にかける
④ 鍋の生姜湯が冷めないよう、とろ火で温め続ける
⑤ 70℃くらいの生姜湯の中にタオルを浸して、あまり固くならないように絞り、このタオルを患部に当てる
⑥ そのままだとすぐ冷えるので、このタオルの上にビニールをかぶせておき、その上に乾いたタオルをのせる
⑦ 10分位したら、また、タオルを生姜湯につけて絞り、再び患部に当てる
⑧ これを2~3回繰り返す
⑨ 痛みや症状が酷い時は、1日2~3回やる
⑩ 生姜湯は火で温め直して2~3回使える

この生姜湿布をする前後1時間は、入浴するとヒリヒリするので要注意です。こり、痛み、腹水、婦人病、膀胱炎、胃腸病、気管支炎、肺炎や喘息による咳など、あらゆる病気に対して、著しい効果を発揮します。ガンによる痛みで、モルヒネも効かない患者に生姜湿布を施すと、鎮痛効果のお蔭でスヤスヤと眠ってしまう、ということもよく経験する程です。

アトピー性皮膚炎に生姜湿布をすると、はじめは皮膚にしみますが、2~3日すると治癒が早くなります。アトピーにかかっている手を生姜湯(約40~42℃)の中に5分くらい浸けても効果があります。

【出典】医者いらずの食べ物事典 石原結實著

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