少食健康法で何故若返るのか|サーチュイン(長寿)遺伝子がオンされるから

何故、一日一食や断食などの少食を習慣化すると、若々しく健康に病気知らずとなるのでしょうか、それはサーチュイン(長寿)遺伝子のスイッチがオンされることにあります。

少食・カロリー制限とサーチュイン(長寿)遺伝子の働きについて、”かんたん「1日1食」船瀬俊介著”と”予防医学 ~病気にならないために~ 第18回 「長寿遺伝子とテロメア」みつばち健康科学研究所HP”などからまとめてみました。

■サーチュイン(長寿)遺伝子とは?

ヨガの教えで「腹八分で医者いらず」「腹六分で老いを忘れる」「腹四分で神に近づく」と言われています。つまり、少食にするほど若々しく健康になり、頭脳明晰で心も安定し穏やかとなり、大自然・宇宙との一体感を感じらるようになるのです。釈尊もイエス・キリストも一日一食でした。釈尊は断食と瞑想にによって悟りを開いたと言われています。

サーチュイン(長寿)遺伝子とは、「スイッチがオンされると、老化を遅らせ、寿命を延ばす遺伝子のこと」です。人の細胞の中には、老化や寿命をつかさどるサーチュイン(長寿)遺伝子が50個から100個ぐらいはあると言われています。この長寿遺伝子は、普段は眠っていて働いていませんが、そのスイッチをオンにすると、老化のスピードが緩やかになり、寿命を延ばす働きがあります。

■カロリー制限すると生物の寿命が延びる

実験動物にカロリー制限をすると、何故か、寿命が延びる。これは、生物学、医学の長い間の謎でした。

学会で最初に注目を浴びたのは、アメリカコーネル大学のC・M・マッケイ教授の実験で、1,935年、マウスの摂取カロリーを6割にすると、10割の飽食ネズミに比べて、2倍生きることを確認してからです。このマッケイ教授の報告は、何故かマスコミには大きくとり上げられることなく歴史の闇に消えていきましたが、アンチ・エイジングの学者たちを大いに鼓舞し、その後様々な実験動物に対して、カロリー制限の実験が行われたのです。

カロリーを半分近く減らすと、実験動物の寿命は1.5~2倍延びることが確認されました。興味深いのは、この神秘的な現象が、酵母菌や原生動物のような単細胞生物から、ミジンコ、クモ・昆虫、ラット・サルの様な哺乳類まで共通していたのです。

■サーチュイン(長寿)遺伝子の発見

「カロリー制限すると生物の寿命が延びる」この謎を解明したのは、米国・マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ教授のサーチュイン(長寿)遺伝子の発見です。最初に発見されたのが、「サーツー(Sir2)」と呼ばれる遺伝子で、レオナルド・ガレンテ教授が8年の歳月をかけて2,003年に酵母菌の中から発見しました。

“Sir”とは、「サイレント・インフォメーション・レギュレーター」の略で、「静かなる情報を規定するもの」という意味です。ガレンテ教授は、サーツー遺伝子を取り除くと、酵母が早死にし、逆に増やすと長生きすることを解明しました。

ガレンテ教授の動物を使った遺伝子操作の実験では、ショウジョウバエで約30%、線虫では約50%寿命が延びました。さらに、ガレンテ教授は、マウスにも、人の体の中にもサーチュイン遺伝子があることを発見しています。

■サーチュイン遺伝子をスイッチ・オンするには、カロリー制限すること

2,009年、アメリカの科学雑誌「サイエンス」に、『30%のカロリー制限したアカゲザルは、老化が抑えられ寿命が延びる。また毛並みも姿勢の若々しい』というアメリカのウィスコンシン大学による研究結果が報告され、「サーチュイン遺伝子」が注目を浴びました。

1,980年からアカゲザルとリスザル60匹を2つのグループに分けた実験が行われました。一方には普通のエサ、もう一方には少量のエサ(30%エネルギー制限)を20年に渡って与え続けたところ、15年後に少食のサルの死亡率が普通のサルの半分であることが判明しました。

実験が特に大きな関心を集めたのは、少食による若返りの効果です。普通のエサを与えたサルたちは、年月を経るにしたがって白髪が増え、シワが増え、肥満になり、背中が曲がって動きが鈍くなっていくのに対し、エサが少食だったサルはいつまでもスマートで、シワも少なく、毛並みにつやがあって、若々しく敏捷でした。彼らを並べると親子か祖父母と孫のような間柄に見えるほど、その姿はかけ離れていたのです。

この調査によって、カロリー制限をするだけでも寿命や見た目などに大きな影響が出ることがわかったのです。

■老化をもたらすものは何か

老化をもたらす要因としては「活性酸素による酸化ストレス」や「免疫細胞の暴走」などが考えられますが、サーチュイン遺伝子が活性化すれば、こうした老化の要因を抑え、進行を遅らせることが出来るようになると考えられています。

■細胞の寿命を司るテロメア

細胞分裂に深く関わっているのが、細胞の染色体の両端にあるテロメアで、一定の塩基配列の反復構造をしています。染色体が無秩序に融合するのを防いでいると考えられています。細胞が分裂するたびに少しずつ数が減り、テロメアは短くなっていきます。生まれた時は、およそ15,000塩基程とされていますが、35歳でおよそ半分に減少。

6,000を下回ると染色体が不安定になり、さらに2,000になると細胞がこれ以上分裂できなくなる「細胞老化」と呼ばれる状態に陥ります。テロメアが減ると新たな細胞が出来なくなるため、「命の回数券」とか「老化時計」と呼ばれています。

■サーチュイン(長寿)遺伝子がテロメアの減耗を抑える

これまでテロメアは、「すり減れば再生は不可能」と考えられてきました。しかし、最近の研究では、サーチュイン遺伝子にテロメアがすり減るのを抑える働きがあることがわかってきました。

例えば顔の皮膚は、テロメアの回数券を使いきってしまうと、老化がどんどん進み、顔にシワやタルミ、シミなどができて老け顔になってしまいます。ところが、サーチュイン遺伝子が働いて、テロメアがすり減るのを抑えれば細胞分裂も可能になり、見た目の若さをキープすることが可能になります。

【参考】かんたん「1日1食」船瀬俊介著
    予防医学 ~病気にならないために~ 第18回 「長寿遺伝子とテロメア」
    https://www.bee-lab.jp/interview/shirasawa/18.html

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