タンパク質の過剰摂取は肝臓の負担を増大させる

過剰に摂取されたタンパク質は、たとえ必須アミノ酸組成が非常に良いものであっても、短時間アミノ酸プールに置かれたあとで排泄されます。質の悪いタンパク質を摂った場合と同じように無駄になってしまうのです。無駄に出る量が僅かならば問題はありませんが、多いと大変なことになります。

1,982年度(昭和57年)の厚生省の調査では、わが国の成人が1日に摂取しているタンパク質の量は平均86.6gという大きい数字であり、2,010年(平成22年)でも殆んど変わりません。

しかも、86.6gの内訳は動物性タンパク質43.5g、植物性タンパク質43.1gと比率が逆転したパターンです。この数字は昔とは大きな違いで、動物性タンパク質過剰型の欧米に近くなってきたと言えます。アメリカのナショナル・リサーチ・カウンシルが勧告している体重1kg当たり0.8gが適量とすれば、日本人成人の平均体重を60kgと仮定した場合、タンパク質は48gで足りるのです。

無駄になったアミノ酸はどのようにして排泄されるのかというと、分解されて尿で体外に出されるのが一般的です。アミノ酸の分解は、まずアミノ基(NH2分子)が放出されます。するとアミノ基はすぐアンモニア(NH2)になるのですが、これは極めて有害な物質なので、それを尿素に転換しなくてはなりません。

つまり「解毒」です。その作業場は肝臓です。したがって、無駄が多ければ多いほど肝臓の負担は増えることになります。その負担の中で尿素が増加すると、今度はそれを流し出す為に水分が多量に必要になります。「高タンパク食者は水分を多く摂らなくてはならない」とされるのはこの為です。


【出典】http://blog.ryuzou.com/ より

もし尿素がうまく排泄されないとどうなるか。スムーズな排泄がなされない時、尿素は尿酸に変わり関節周辺の軟組織に尿酸血症が溜まって凄く痛みます。これが「痛風」です。重力の関係で、尿酸は足の指先に溜まりやすい。痛風はアミノ酸の過剰によって尿酸がうまくスムーズに排泄されない結果、尿酸が溜まって起こる病期で、原因はタンパク質の過剰摂取です。

タンパク質過剰 → アミノ酸の過剰は水分を大量に必要とするので、多目に飲水することになります。すると今度は、水はアミノ酸を排泄させてくれると同時にカルシウムも排泄するという現象を起こします。

また、多量のアミノ酸分解は、血液を一挙に酸性化させるため、その中和の為に体内の骨、歯といった組織からカルシウムを溶出させます。このように高タンパク質食の人は早々に骨粗鬆症になりやすいのです。特に酸性の強い動物性でこの傾向が強い。具体的には肉、卵、牛乳、チーズですが、魚でも同様です。

大豆タンパク質食はこの傾向は比較的弱いけれども、それでも食べ過ぎると同様です。

【出典】食物療法大全「食」による病気治しの考証 鶴見隆史著

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