麦飯は病弱者でも無理なく消化吸収する

麦飯は、大麦を精白しないもの、ひき割麦、押し麦などを混ぜたご飯です。子供の頃、母は麦ご飯が健康のためにはいいといって、大鍋でひき割麦を煮て、沢山混ぜた麦ご飯やひえご飯作ってくれました。大麦を煮るときの独特の香りは、今も懐かしく思い出されます。

しかし、この頃は農家でも、せっかくの麦を売ってしまい、漂白したうどんや粉を使って文化的だと思っているのですから話になりません。それはまるで、麦の抜け殻を食べているようなものです。


・押麦


・丸麦

精白、漂白していない丸麦や押麦は、ビタミンB1、Eの王様で、脚気の予防だけでなく、健康保持や神経活動を助け、脳の働きを助ける優秀食品なのです。大麦のタンパク質の中で特色のあるものはホルディンで、その他アルブミンやグロブリンなども含まれ、これも小麦と同様にグルタミン酸を多く持っていますから、頭脳のためにもよい食物となる訳です。また、繊維やフィチンも含むため、便通もよくなり、高血圧を予防し、細胞に活力をつけます。

大麦は白米に比べて消化が早く、米飯五十グラムは消化に一時間半かかりますが、同じ時間に麦飯は百グラムも消化されます。

麦はタンパク質も脂肪も優れていて、特に胚芽の部分にビタミンEが多く含まれています。そのため、若返りの特効薬として胚芽油などが高く売られたりしていますが、大麦や小麦そのものを食べると、これらの他にも分析されない未知の成分が沢山含まれているので、調和よく、無理なく消化吸収されて、体の栄養となってくれるのです。ここにも、見えない自然の力の素晴らしさを感じます。

白米を食べ慣れた人が、いきなり玄米食に切り替えるのが難しいときには麦を混ぜたり、粟、ひえ、きびなどの雑穀を混ぜたりして徐々によりよいものにしていくことをお薦めします。そして摺りゴマのふりかけをいつも作っておき、ご飯にかけて食べるようにすれば、日頃の疲れ方も違ってくるでしょう。

【出典】「薬草の自然療法」難病も自然療法と食養生で治そう 東城 百合子著

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