悪玉菌による腐敗は病気を、善玉菌による発酵は健康をつくる

■多くの病気は腸の中での腐敗が原因

病気の原因も、腸から説明できます。多くの病気は、腸の中での腐敗が原因となって起こるのです。

腐敗は細菌のよって起こる分解作用ですが、同じような化学変化に「発酵」もあります。発酵というのは、例えば、麹の作用で酢や味噌、納豆などが出来るときの変化です。細菌や微生物が食品を同じように変化させても、人に有益なものは発酵、有害なものは腐敗と呼ぶ訳です。

私たちの腸には、善玉菌も悪玉菌もいます。ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌は食べ物を発酵させ、ウェルシュ菌や黄色ブドウ球菌などの悪玉菌は、腐敗を起こします。腐敗を引き起こす元凶は、この悪玉菌と食べたものの消化不良です。


■肉食の偏重で発生するアンモニアの大弊害

では、腸内での腐敗は、どのように有害なのでしょうか。その悪循環のスタートは、間違った食事と強いストレス、生活習慣の乱れ、喫煙の習慣などです。

肉や脂っこいものの多食に加え、ストレスで胃腸の働きが低下すると、よく消化されない食べ物の腐敗が、悪玉菌の多い腸内で進行します。このとき発生するのがアンモニアに代表される「アミン類」という毒物です。

食べ物は、どんなものでも腐敗はするのですが、特に腐りやすいのは動物性タンパク質です。肉食に偏り、腸内で腐敗が起こると、それ自体が胃腸の炎症や、膵炎、胆嚢胆管炎などを誘発します。

しかも、腸内で発生するアンモニアなどは血中に入って肝臓に運ばれ、そこで処理されるはずなのですが、その優れた解毒装置を上回る程になると血中に溢れ出ていきます。それが血液尿素窒素(BUN)なのです。このBUNが増え過ぎると腎臓に多大な負担をかけ、腎不全に向かっていくのですが、そこまで腎臓に負担がかからなくても、このBUNの増加で困るのが赤血球のルロー化(連銭形成化)です。


【出典】https://dm.medimag.jp/ より

■血液尿素窒素(BUN)の増加による赤血球のルロー化が血液を汚す

ルローが起こって生じるのが、血液の汚れ、いわゆるドロドロ血液です。実際に顕微鏡で見ると、赤血球どうしがベタベタくっついて連銭状になり、毛細血管を流れていないことが分かります。

このルローの結果起こることは微小循環の血流不全であり、その組織の栄養不良並びに活性酸素の発生です。その活性酸素によって細胞は破壊され、病気が起こってくるのです。


【出典】https://enzyme-power.net/ より

■「腸から病気を治す」

腸の中での腐敗は、ガスの匂いでわかります。つまり、つまり、食べ物が腸で腐ってアンモニアが多くなっていると、おならが臭くなるのです。逆に、アンモニアが少ない時のガスは臭くありません。腸内で発酵が進んでいれば、おならはひどいにおいを発しないのです。これは、健康状態の非常に良い目安となります。

質の良い食事を摂って、よく消化が出来、腸内で発酵していれば、おならは臭くなりませんし、便の量が増大して快便になります。これなら健康でいられるし、病気の人も、ドンドンよくなっていくことが見込めます。これを私は「腸から病気を治す」と言っています。ガンとて、この原則の例外ではありません。

■善玉菌による短絡脂肪酸は病気治しに極めて有効

善玉菌の割合が増え、悪玉菌が減少すると、体にあらゆる悪さをするアミン類の発生が減少します。逆に、非常に体によい酪酸、酢酸、プロピオン酸などの有機酸である「短絡脂肪酸」が作られます。短絡脂肪酸とは、腸内細菌がつくる酸性の物質で、有機酸とも言います。これが小腸で発生すると、病気治しに極めて有効な武器となります。


【出典】http://腸内フローラ改善ラボ.net/ より

というのは、有機酸のpHは酸性ですから、小腸の中の環境を酸性にします。小腸内のpHが、やや酸性の6.5~6.8位になると、悪玉菌は撃退され、乳酸菌が増えやすくなるのです。逆に、腸内が8以上のアルカリ性になると悪玉菌は極めて増加します。

短絡脂肪酸は、大腸の粘膜を強化し、腸内細菌叢を善玉菌優位にしてくれます。特に酪酸は、腸上皮細胞の重要なエネルギー源で、炎症を修復するなどの生理作用を発揮します。

■短絡脂肪酸をつくるのは食物繊維や発酵食品

腸で発酵し、短絡脂肪酸をつくるのは、食物繊維です。短絡脂肪酸の材料は、食物繊維の豊富な食事、そして、酢、酢の物、漬物、キムチ、梅干し、ラッキョウ、生味噌、ピクルスなどの発酵食品です。最近、プロバイオティクス(乳酸菌などの摂取)とプレバイオティクス(善玉菌の餌になる食べ物の摂取)の健康作用が注目されていますが、正に健康増進、病菌治しの切り札と言ってもいいでしょう。



【出典】食物繊維のデータは「過敏性腸症候群の治し方がわかる本」東急病院心療内科医長 伊藤 克人著より

但し、腸内の善玉菌を増やすために、日本人はヨーグルトや牛乳を飲む必要はありません。むしろ、海藻などに含まれる水溶性の食物繊維と、黒酢、梅干しの有用性に注目すべきです。ヨーグルトを飲むなら大豆で出来た豆乳のヨーグルトがお薦めです。

【出典】患者とのためのがんが消える補完代替医療 林田 学、鶴見 隆史共著

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